芸人のエピソード

粗品と借金

粗品と借金

借金芸人として有名なのが、お笑いコンビ空気階段の鈴木もぐら。

もぐらはよく借金に関するインタビューに応じ、その金額が「700万円」ということが知られている。

借金の理由はギャンブルで、19歳の頃パチンコを始めて以来、勝ちまくって貯金し、大学の学費をギャンブルで賄ったものの、国の規制によって負けるようになり、大学も中退することになる。

以降、借金をしてまでパチンコに通うようになったと言う。

膨れ上がった借金に、芸人の仕事もろくになかったもぐらの生活は、ずいぶんと厳しいものだった。

芸人としての稼ぎは数百円で、一日あたり8000円程度の日雇いバイトが収入源でした。それもほぼすべてパチンコに突っ込んでたので、アパートの家賃1万7000円が払えなくて滞納していましたね。返済は利息のみです。

携帯電話も含めて電化製品なんて持っていなかったから電気は使わないし、トイレ共同・風呂なしでガスも使わないから、両方解約しました。パチンコさえできれば幸せだったので、電気やガスはむしろ浪費というか、ないことが苦じゃなかったんですよ(笑)。

出典 : “お笑い第7世代”鈴木もぐらの貧困生活「パチンコで借金700万円」

一見すると、借金芸人として「立派」な鈴木もぐらだが、このもぐらの態度に怒りをあらわにしているのが、同じお笑い第七世代の代表格、霜降り明星の粗品である。

某日、霜降り明星がパーソナリティを務めるラジオ番組のフリートークで、空気階段の話題になった(参照 : 『霜降り明星のオールナイトニッポン0』)。

両コンビは、バラエティ番組で共演しているが、あるとき、なぜ霜降り明星は空気階段にタメ口なんだ、という空気階段のファンのつぶやきを粗品が見つけたと言う。

しかし、霜降り明星と空気階段では、霜降り明星のほうが年齢は下であるものの、芸歴では先輩なので、空気階段のほうが後輩に当たる(霜降り明星は、「結成」だと空気階段のあとだが、粗品が先にデビューしている)。

だから、タメ口でも全然問題はないようだ。

そして、その会話の流れで粗品が、「もぐらは借金を全面に出し過ぎ、売りにしすぎ」と発言。

意味わからんねん、と若干引き気味なせいやを置き去りにし、もぐらに対する借金マウンティングがエスカレートしていく粗品。

粗品の怒りの理由として、一つは、具体的な金額を推し出すのはマナー違反だ、というものが挙げられる。

たとえば、「700万円」という数字を出されると、もし若手で借金の話をしたい芸人が出てきても、「200万円」ならちょっと弱い、と思われるかもしれない。

もぐらの数字が基準になってしまう、というのが粗品の言い分のようだ。

もう一つの理由として、あの程度の金額の借金で借金芸人を語るな、と粗品は語っている。

「額が子供。もぐらにしても、岡野さんにしても。」

「もぐらは全然借金に関して頑張っていない。」

「もしアメトークで借金芸人の括りがあっても、下手しもて側で、借金ってなんですか、というゲストのほう。」

相当の言いっぷりである。

それでは、粗品には一体いくらくらいの借金があるのか、粗品の借金事情について見たいと思う。

粗品の主な借金の原因は、もぐらと同様、主にギャンブルである(ゲーム課金にも費やす)。

ギャンブルは、競馬、パチンコ、スロット、競艇など、しかも、50万、100万円と思い切りのよい大賭けをする。

M-1グランプリで優勝する前からお金にルーズで借金はあり、ブレークしてからは収入が上がったぶん借入額がさらに増えたと言う。

貯金額も、ゼロ。

粗品は過去一度も貯金があったことがなく、次の給料日までに必ず使い切ってしまうようだ(参照 : 霜降り明星・粗品、現在の貯金額を明かしスタジオ驚き「今の所…」)。

そのため、借金しては返済し、また借金する、という自転車操業が続いている。

芸人という道自体がギャンブルに近いのにもかかわらず、人生そのものをギャンブルのような緊迫感で生きている粗品。

ただし、借金の総額は、はっきりとは公言していない。せいやも知らないと言う。

総額は分からないが、消費者金融では毎月欠かさずちゃんと返済し、今の借金自体もゼロだと言う。

とは言え、借金はちゃんと返済するも、その額が相当、ということなのかもしれない。

消費者金融では、代表的な会社が4社あり、粗品は全ての会社を利用。加えて、だいたい月収の3分1まで借りられる、といった上限が決まっていると言う。

また、千鳥の大悟も、テレビでは言っていないものの相当の金額の借金がある(参照 : 山里亮太、千鳥・大悟から「賞金で飲むか」とおごられた過去)そうだが、粗品はその大吾以上の金額とのこと。

この辺りから、ぼんやりと金額も想像できるものなのだろうか。

いずれにせよ、もぐらの金額を「子供」と称し、借金を舐めたらあかん、ほんまに殺されるから、と言うほどなので、相当のものなのだろう(本人曰く、「ヤミ金には手を出していない、ヤミ金で借りるくらいならせいやに相談する」)。

また、自分自身も、他のひとと比較するとまだまだだと自覚しているから、別に自ら「借金芸人」として売りにしていない、と粗品。

この「売りにしている」ということに一番腹が立っているようだ(「黙れや借金マウント取り野郎!」とせいやクレイジーマンに一喝されていた)。

ちなみに、粗品が借金を借りる先は、消費者金融だけでなく、友人の場合もあり(もぐらも半分は友人であり、大悟は吉本の事務所から800万円を借りていると言う)、過去に一度、引退を決意した粗品に、生活費として20万円を貸してくれた先輩もいる。

その先輩は、当時ジョニーレオポンというコンビで活動していた芸人で、引退を決意していた粗品を引き止め、生活費として20万円を渡してくれた。

コンビ結成2年目のこと。「THE MANZAI 2014」の決勝進出へ向け、アルバイトを休業してまでお笑いに集中したものの準決勝敗退。

全身全霊をつぎこんだにもかかわらず結果が出なかったことから、お笑いをやめて引退することを決意したという。

その時「やめたらあかん。売れるのは確定している。あとはいつ売れるかだけや」。そう言って、アルバイトを中断したため苦しい生活を送っていた粗品に生活費20万円を手渡して励ましたのが、お笑いコンビ「ジョニーレオポン」として活動し、2年前に引退した河内慎太郎さん。

出典 : 粗品、芸人引退危機の過去 窮地救った恩人の言葉と手渡しの20万円

ピン芸人として頭角を現していた粗品が、せいやと「霜降り明星」を結成し、周囲からは反対の声も多かったなかで唯一肯定し、背中を押してくれたのも、この河内先輩だったと言う。

先輩がいなかったら、今の僕はなかった、と粗品は語っている。

ハイスクールマンザイ

ハイスクールマンザイは、2009年から行われている高校生のお笑いチャンピオンを決める大会。よしもとクリエイティブ・エージェンシー主催で、通称「H-1甲子園」。2008年までは「全国高等学校お笑い選手権 M-1甲子園」という大会だったが、2009年にリニューアル。第一回大会の決勝進出者には、現霜降り明星の粗品がいる(「スペード」というコンビで出場)。

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